社会福祉法人京都保育センターたかつかさ保育園園長 藤井 修 氏

企業の概要   保育園
職員数     43名(非常勤職員を含む)
そのうち障害者 1名(身体障害) 勤続20年
平成21年度で退職
1名(内部障害) 平成20年~雇用

雇用のきっかけは何ですか?
最初に障害のある方を雇用したのは20年前になります。
私どもの保育園では清掃その他の雑務的なお仕事をしていただく方を求めておりました。
ちょうどその頃かつての保育園の卒業生で障害のある生徒が体調を崩して離職し,自宅療養中とのことで,学校の先生からご相談を受けたのがきっかけです。障害のある方を雇用すれば,いろいろな助成金を受けることが可能なことも知り,これを機会に「作業員」として採用することとしました。

採用に際して配慮が必要だったことはありますか?
体調面から,朝早い勤務は難しいとのことで,まずは午前11時からの勤務にしました。
最初は覚えるのに時間がかかりましたが,時間をかけて覚えることで彼は成長し,保育園になくてはならない存在となり,その後,20年間働いていただきました。
彼の存在は,仕事ももちろんですが,保育園に通園する児童や保護者にも良い影響を与えてきたと思います。当園は障害をもった子供もふつうの子供と同じように育てたいと障害児の受け入れをしています。保護者の方は,送り迎えの時に園で作業をしている彼に声をかけ,気軽に雑談をしていかれます。保育士と違う存在の彼が,保護者と園との距離感を縮めてくれていたようにも思います。
また,園児たちは彼等の働く姿を見ています。清掃や庭園管理等園児の為に一生懸命働いてくれる彼等を大変尊敬します。幼いころから障害のある方に接することは,教育的な観点からも大切です。

新たに2人目の方を雇用された経緯を教えてください
20年間働いていただいた彼ですが,加齢に伴い作業員としての力仕事が難しくなってきました。
そこで平成20年に彼の負担を軽減するために,新たに知的障害のある方を採用しました。

初めて障害のある方を雇用した頃と,最近では障害者雇用をとりまく制度が大きく変化したと感じます。一番大きいのは「ジョブコーチ制度」です。以前は職員がつきっきりで仕事を教えないといけませんでしたが,今回はジョブコーチの方が丁寧に彼に合う指導方法で指導をしてくださいました。彼も安心して仕事を覚えることができたので,企業と当事者の橋渡し的な役割を担うとても良い制度だと感じました。保育園の仕事は年間を通じて業務に変化がありますが,短期間でなく年間を通じて支援していただけたので,季節ごとの仕事も指導していただくことができました。

保育園で働くために必要なことはどんなことでしょうか

まずは子供が好きであること。コツコツと根気強く作業ができること。そして作業員は1人でする仕事ですので,孤独感を感じることもあるかと思いますが,それに耐えられる人,つまり人間関係に左右されない強さがある方が向いているように思います。

保育園での障害者雇用についてお聞かせください

保育園には保育以外のたくさんの雑務があります。保育士たちが保育の合間に清掃等を交代して行われている保育園が多いと思いますが,作業員を雇用されることにより保育の質が上がると思われます。
当園の雇用を聞かれて見学に来られ,障害のある方を雇用された保育園もいくつかありました。
今後も保育園での障害のある方の雇用が増えると良いなと思います。

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